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演芸に由来することば

演芸に由来することば

今回は四つを取り上げます。

1)
「『めりはり』は『メリ』と『カリ』」

これは尺八の奏法に由来するものです。
「メリ」は「気分などが『滅入る』」にも通じ、音程を最大半音ほどまで下げる、言わば「フラット」の意味合いです。実際にも、尺八の指使いに加えて顔を下に向ける格好になるので「滅る(める)=メリ」というのは、正しくといった感じです。
「カリ」はその逆でシャープ。音程を上げる意味合いで、指使いに加えて顔は上を向きます。
これら「メリ・カリ」を併せて「滅り張り」になりました。辞書を引くと「音や声の調子の高低・もと『めりかり』」とありますが、現在では「物事の緩急や変化」といった趣きに使われますね。
余談ですが、
尺八のオクターブを「乙・甲(おつ・かん)」と表現します。甲を「かん」と読むのは、一見特殊なように感じますが、声などがキーキーと非常に高いことを「甲高い」と書いて「かんだかい」と読みますね~

2)
「『黒幕』は緞帳のウラの黒い幕」

表には現れないで影響を与える人物のことを「黒幕(くろまく)」と言いますが、これも舞台用語から来たものです。
設備の整った近年の舞台には、緞帳に加えて後ろに黒い幕がありますが、要するに、これを引かれるとその後ろで何をやっているのか、客席からは分からなくなるという意味です。
あなたは表舞台派ですか? 黒幕派ですか?(笑)

3)
「奈落」

これはもう有名になりましたね。
仏教用語では「地獄」を意味し、舞台用語では「舞台の下」を意味します。今でこそ大抵の劇場の「迫り(せり)」は全自動になりましたが、昔は奈落の下から4~5人ほどで、役者が乗っている舞台の板を上に押し上げるといった手作業でした。
文字通り「縁の下の力持ち」なわけです。

4)
「『芝居』」の語源は狂言見物」

他ジャンルになりますが、狂言をしている知人から教わりました(受け売りですみません m(__)m )
むかし、と言っても、狂言がまだ足利義満公という強大なパトロンを得る以前のこと。お芝居とは狂言を差し、またそれは芝生の上に座り居て観るものだったというのが「芝居(しばい)」の由来なんだそうです。
また、
「です」も、狂言のセリフが元なのです。
使い方も意味も現代語と同じなのですが「で~っす」という具合に、やや伸ばし気味で力強く言うのだそうで~っす(笑)

以上、
唐突ながら「演芸に由来することば」でした。