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わが青春の吹奏楽12 - ???? ???
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わが青春の吹奏楽12

わが青春の吹奏楽12

「定期演奏会」

「定期」というだけあって一応、毎年やっておりました(笑)。例年、会場は東灘区民センターで、現在のうはらホールがあるものとは違う、魚崎小学校の南側のこじんまりしたスペースでした(現在ここは小ホールと呼ばれている。舞台はない)
ですが今回は、コープの生活文化センター大ホールという場所を使いました。前述の区民センターよりはだいぶ広くて舞台もあり、パイプ椅子を並べて客席にするものではありますが、自分達には充分贅沢でした。

三年間、または一年間、練習してきた曲目の全てを、万感の思いを込めて演奏しました。演奏会の構成は三部形式で、二部のアンサンブルは相当に緊張し、ちょっとダメでしたが。
かたやその中で「OBとの共演」という企画があり、ビートルズの「ヘイジュード」を演奏しました。

この時トランペットで同席下さったのが、OBのYさんです。Yさんは僕からは三年年上、また妹さんは僕の一年年上で同じトランペットだったので、二年間先輩でもあられたのですが。そのOBのYさんが僕の隣で演奏して下さったのは、とても緊張しましたが良い体験でした。Yさんは第一学区トップクラスの神戸高校で、やはり吹奏楽部所属なので、高校の洗練された音を間近で、しかも客席側ではなく吹く側から聴けるというのが、どれほど勉強になるかはお分かり戴けると思います。
一言で言えばその音質は、決して力まず、軽やか。なのに遠くまで鳴る明るい感じでした。それにひきかえ僕は、当然であはりますが、頑張ってる大きな音、ただ音程が正確なのはいい、という感じでした。

そして演奏会が無事終わって、ささやかな打ち上げパーティーでのこと。なんとYさんが思いがけない言葉をかけて下さいました。
「児玉、うちへ来いよ」
つまり「神戸高校へ入学して吹奏楽部に入れ」ということでした。
これは天にも昇る心地の有難いお言葉でした。この当時でも県立神戸高校吹奏楽部は名門中の名門。その昔は「一中」と言われただけあって、歴史も実績も指導者もOBOGの質も量も、どれをとっても一流でした。

話しは少々遡りますが・・・
三年生も進路指導の時期になると、学年集会で各高校のOHPを見ながら説明を受ける時間が多くなってくるわけですが、そこに「阪急商業高校」というのがありました。当時ここは通信制の高校で、最も特徴的なのが「阪急少年音楽隊」でした。換言すれば、吹奏楽(シンフォニックとマーチング。どちらかといえば後者の比重が大きい)をするための高校で、ここを卒業すると自動的に阪急百貨店の社員になり、阪急百貨店吹奏楽団にも入団するという、正に音楽漬けの人生になるのです。OHPでここの紹介になった時、全員の視線が僕に集まるのを感じました。
確かに音楽では自他共に認める自分だったので、こういう存在を知ってからやぶさかには思えず、職員室に相談に行ったほどでした。ただ、相談の結果は(こう書けばその高校の人には失礼ですが)「あまり勧められないなぁ。児玉は普通科へ充分行けるんだから、もっと色んな可能性のある高校にしたほうがいいと思うな」だったので~~~
早々に選択肢からは外れたのですが・・・

そういうことがあって間もなく、今度は前述の「OBさんの神戸高からのオファー」だったのです。普通科だし、認めてくださってるんだから問題なし。っと思いきや!
偏差値が足りません(爆 f*o*/~~ )
僕はこの当時、東灘高へほぼ進路を決めておりました。神戸高の偏差値は当時65。東灘高は50。あまりに違いすぎます。モジモジと恥ずかしがりながらそれを言うと「例年定員割れするくらいだから、受験して入ってしまえば大丈夫」とのこと。
そら、賢いヒトの言うこっちゃ!(笑) 学区内は勿論、付属からも「一番」の生徒ばかりが集まる進学校。ゆえにノイローゼになって中退した卒業生もいると聞きます。あぁ、近くて遠い高校でしたぁ~。

でもこんな身に余るお言葉を戴けて、本当に幸せでした。

そういうことも含めて「わが青春の吹奏楽」中学編は、尻上がり的に花開いていった感じだったと思います。
この定演を最後に引退し、高校受験に突入。私学の報徳学園にまず合格、卒業式では後輩たちの演奏に送られて魚崎中学校を後にし、数日後の公立受験、合格発表を経て、僕は晴れて高校へと巣立っていくのでした。
さて、高校編ではどのような物語になるのでしょうか。