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アレンジ民謡その1 「米節(宮城県)」 - ???? ???
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アレンジ民謡その1 「米節(宮城県)」

アレンジ民謡その1 「米節(宮城県)」

僕がジャズコラボをやっていた10年の間に演奏した、または自身でアレンジした「民謡ジャズ」を順に巡っていく企画は、前回で終わりました。
今回から、
僕が幸真会発表会の場で手掛けていった「アレンジ民謡」について、順不同ですが解説していこうと思います。

第一回目の今回は「米節」。
まず民謡そのものの解説と、歌詞の紹介をして参ります。

種々論議の多い唄であるらしいが、宮城県内は勿論全国の人たちにも多く唄われている新民謡である。
曲は昭和初期、大村能章が作曲し、東海林太郎が唄ってヒットした「博多小女郎浪枕(はかたこじょろうなみまくら)」の曲と、どの本にも書いてある。更に藤田まさとの作詞で替え詞をつけたとある。
唄は楽しく唄えばよいもの。多くの人が愛唱するということは、良い唄である何よりの証しである。歌詞も、一家繁栄、大きく言えば社会全体に対して良い教訓を与える内容である。

米という字を分析すればヨ 八十八度の手がかかる
お米一粒粗末にならぬ 米は我等の親じゃもの

米の成る木で作りし草鞋ヨ 踏めば小判の跡がつく
金の成る木がないとはうそよ 辛抱する木に金がなる

今年ゃ豊年祈りを込めてヨ 鳴らす太鼓に気がはずむ
唄え踊れや大黒恵比寿 めぐる盃花が咲く

千代に八千代に変わらぬものはヨ 尾上高砂曽根の松
わしとお前は双葉の松よ 色も変わらず末長く

もう一つ、
アレンジ手法の説明の前に・・・

この曲をアレンジしようと思いついたのには、実はきっかけがあります。ただこれは確たる裏付けができていないのでお許し戴きたいのですが~
伊勢神宮には米蔵と金蔵とがあり、20年毎に御神体(だったと思う)がお移りになられると。米蔵は精神文明の象徴、金蔵は物質文明の象徴だそうで、この曲を手掛けようと思った’94年当時「次からは米蔵」と、誰からだったか伺いました。
もっとも、
この情報をそのまま表現することは、幸真会の趣旨からは外れることになって出来ないので、発表会の場で民謡に当てはめようと思いました。
(余談ですが、
 精神文明の幕開き、換言すれば物質文明の終焉を象徴する出来事とし て、翌年の阪神淡路大震災があったと言われました)
米蔵だから「米節」とは如何にも安直ではありますが、それを補うために、これを演奏した第7回発表会の場で、会主である僕が舞台上から説明させて戴いた上で、演奏しました。

さて本題のアレンジ手法ですが。

結論から言えば「平行調」でした。
これは民謡ジャズの「こきりこパズル」でも説明したものですが、今回もこの手法を使いました。
Dマイナーのテーマに、Fメジャーのコードを当てはめるのです。
ただ、曲の全てをメジャーにすることは出来なくて、要所要所でメジャーとマイナーが交互に現れる感じになりました。
主だった特徴的な部分としては、上記の歌詞で言うと、
「~という字を分析すればヨ 八十八度の手が~」 っまで(笑)
この後はメジャーとマイナーが細分化され交互に現れます。
次に、
この当時の楽器の構成ですが、
三味線尺八は勿論、お箏2面と17弦箏1面が加わっていたのが大きな特徴でした。これに〆太鼓と鈴が入ります。

・三味線と尺八は、原曲のまま一切変更なし。リズムもそのまま。
・太鼓も|♪・♪♪|の繰り返しに、鈴が|♪・・・|と頭拍のみ加わ るというシンプルなフレーズ。 ですが~
・お箏に上記の平行調の伴奏が加わるだけで~~~

あら不思議!(笑)
こきりこパズルでも述べましたが、なんとも爽やかな明るい曲調に様変わり。歌謡曲のようなポップな感じに、思わず身体を左右に揺らしてノッてしまいます。
これぞ「平行調」の醍醐味(^_^) 演奏する側も聴く側も、明るく楽しい雰囲気に包まれます。
もっとも、
この曲調から上記一連の「米蔵」をイメージするのは不可能ですし(笑)個人的に「真理をたとえ話で言う」ことは嫌いなので(真理は真理のまま伝えるべしという持論)そういう観点からこのアレンジ民謡を聴かれるとちょっと辛いですが・・・

とまれ、
本来の「米節」に一石を投じる作品になったことは自他共に認めるところではないかと、憚り乍ら、また手前味噌乍ら思っています。