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世相の解き明かし

世相の解き明かし

 今年も新年が明けました。今後とも変わらぬご愛顧の程を心よりお願い申し上げます。

 さて、未歳の今年はいったいどのような年になるのでしょうか?

 昨年より世相は様々にきな臭い様相を呈しております。イラク情勢、北朝鮮問題、チェチェン紛争・・・

  一方国内に於いても、長引く不景気、失業率の増加、構造改革の難しさ・・・
何故このような暗い出来事ばかり続くのでしょうか?

以前、このコラムで古代中国思想による世相の解き明かしを致しました。
年頭にあたって今回のコラムを再度このテーマとし、今後の指針の一つを提起してみ
たいと思います。

古代中国の思想に、宇宙の運行を数字で表すものがあります。例えば、

12時=1日
   (但し一時間ではなく「いっとき」で日本では江戸時代以前の単位。現在の2時間を指す)
30日=1月
12月=1年
30年=1世
12世=1運(360年)
30運=1會(10800年)
12會=1元(129600年)というもので、1元は宇宙の寿命とされる大変大きな単位
です。

 さてこの説明に「おや?」と思われた方も多いと思います。まず、人類が始めて二足歩行をしたのが400万年前と言われており、それとは計算が合わないからです。

 それは「現在の人の姿は第三代人間と言われている」という説になってくるのです
が、これ以降は趣きが異なってきますので、この詳細は今回は控えておきます。

 それに、太陽系がある銀河系が生まれて50億年と言われていますから、これは恐ら
く、物理的事象がある一定のレベル以上の安定した状態の範囲内を指すものと思われます。

 またインドにも負けず劣らず大きな思想があります。

 1劫(いっこう)が43億2千万年というものです。
仏教経典の開経偈の一節に「百千万劫難遭遇(ひゃくせんまんごうなんそうぐう)」とあり、 「百千万劫の時間を費やしても遇うことは難しい」と和訳されているのですが、こちらはやや精神性の強い趣きではあります。

 因みに日本にもなくはないのです。しかし神代以前の真相は故あって封印されてお
り、一般に語られる事はかなり難しい状態です。それでも近年、奇特な方々による血のにじむようなご努力で、少しずつ真理が広まってはいます。

では話を戻します。
 まず1会につき十二支を配します。これは日本でも江戸時代以前の時間を表す方法
で、子の刻から始まります。

 但し、0時ではなく23時から1時の間の2時間が正しい子の刻です。 これは有職故実でも解かれている事で、まずはここからが解き明かしの始まりになります。

 次に、子の刻と丑の刻の間に開天(かいてん「天が開かれる」の意)の時期を迎えま
す。次からは丑の刻から寅の刻の間に開地(かいち)、寅の刻から卯の刻の間に生人(せいじん)となって、人が地球上に姿を現します。ここまでを春の季節と喩えます。

  次に、卯の刻から午の刻までを夏の季節と喩え、子の刻から午の刻までを陰陽の「陽」、今でいう「午前中」と喩えます。

現在はほとんど残っていませんが、人はかつてこの夏の時期に、何度かの文明の興亡を経験している筈で、近年僅かですがその痕跡が現れてきているようです。

 やがて陽の極の頃は、人がその活動を最も活発に行った時期で、一般に知られる縄文期を経て四大文明に至るのもこの辺りです。

  では現在はどのような時期になるのでしょうか?

 現在は「秋」「未の刻」「13時から15時」と喩えられます。

 つまり「陽」の極を過ぎた昼下がりと言えます。この頃になると、今までの「陽」の時期のような「公明正大」「強大真善美」とは逆に「陰」の気が強くなってきますので、様々な悪い現象が増えてくるという訳なのです。例えば、自然災害、少子高齢化、景気低迷、政治不信、官僚腐敗、凶悪犯罪、地域紛争等等・・・

 そしてこの時期を越えた後は、申の刻と酉の刻の間に人滅、酉の刻と戌の刻の間に地滅、戌の刻と亥の刻の間に天滅となります。

やがて、亥の刻と子の刻の間に混沌を経て再び子の刻へと巡り、また開天へと至って循環していくというものです。

 ここまでが客観的な解き明かしです。

  では次に、これらを踏まえた指針の提起に移ります。
こう語ってくると、この先に明るい期待は出来そうになく非常に落胆してしまいがち
です。但し一つだけ言えるのは、「まだ人滅には至っていない」という事です。

一つの干支が10800年で、人滅は申の刻と酉の刻の間ですから、実際に現時点から人滅の時期に入るまでには最短で5400年の猶予がある計算になります。

 また昼下がりとの喩えですが、この頃は太陽は傾いてくるが気温はまだ上がり続ける
時間帯なので、「陰の気は増えるが輝く者はより一層その輝きを増す」と言えます。
確かに、様々な暗い出来事の昨今にあっても希に、心を打つような、背筋の伸びるような、誰もが感動出来るような出来事はあるでしょう。要は、 「陰の気に負けず、より一層自分を磨こう、輝く自分になろうと心掛けて生きていくべき時期時節」
と言えるのではないかと思います。

 「エネルギーはマイナスのほうが強い」と語られるのも、「陰の気」が強いこの時期時節ならではの事なのですが、素晴らしい事に感動出来る自分であるならば、自分もまた素晴らしく生きていく為に、強く明るくあらねばならないのです。

  しかしなかなか難しい事です。日本はなんだかんだ言ってもまだ平和であり、実際に紛争や事件のある国や地域にあっては、強く明るくなんて、面と向かって言えたものではありません。それでも、出来る限り目指すべきなのです。

 そしてやがて人滅を経ても、生人の時期にまた再び人として、許されて生かされて生
きられるよう、現在を真に生きて参りましょう。