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第13回発表会を終えて その2(楽曲の構成と客層の意識)

第13回発表会を終えて その2(楽曲の構成と客層の意識)

 今回の民謡JAZZは、バラード郡上節と、サンバ北海盆唄の2曲でした。

これが、前回のバラード稗搗節とブルース花笠音頭よりも評判が良かったのです。

原因は分かりませんが、当方の想像では、楽曲の構成が、単純で分かりやすかったからでは、と思います。

でも、演奏する側には「去年の方が楽曲の完成度は高い」という認識があるので、

今回の評判には、正直いささか躊躇します。そこで、検証。「楽曲の構成と客層の意識」です。

 結論から言えば、民謡ジャンルの客層の「程度」を表わしていると思います。

随分と失礼な言い方ですが、今回の楽曲の構成は、JAZZを始めて間無しの人が練習曲に使う様なレベルであり、

以前、今回の2曲をライブのリハーサルで初演した時、異口同音に「ベタやなぁ」と言われた程です。

それに比べ、前回のそれは、感嘆と絶賛の声がひきも切らずであり、お陰でライブでは必ず演奏します。

それが、民謡の発表会という環境になると、評判が異なるのです。つまり、

これが「程度(レベル)の差」なのです。JAZZというジャンルはやはり、一般受けしにくいのでしょうね。

 でも、JAZZという音楽は、ある楽曲が進化、発達する過程に於て、

自然な流れの上にある、ごく普通の成り行きであり、やがては誰もが至る道のりなのです。ですから、

民謡に携わる方も、そのファンも「進化の過程と価値観の多様化」という考え方に於て、

やがては、到達すべき「ポイントの一つ」なのです。

 ある経済学者日く「10年早いと天才と言われ、20年早いと気違いと言われる」のだそうです。

民謡というジャンルにとって、私の民謡JAZZは、もしかしたら「気違い」と見られているかもしれません。でも、

クラシックから見れば、当り前のごく普通の成り行きなのです。ですから、

ファンも含めた民謡関係者は、これからはもっと広い視野を持って、

「世界の音楽ジャンルの一つ」として、日本民謡と接する事をお勧めします。

そうすれば、今抱えている問題点の殆どが、解決に向かって動き出すのではないでしょうか。

 余談ですが、文部省は、平成14年から学校音楽教育に邦楽を取り入れる方針で、準備中だそうです。

学校の音楽の先生は、教育大学の音楽学部か、音大、芸大出身者であり、そうなれば、

「洋楽的解釈の邦楽」という切り口からスタートするでしょう。これは、民謡にとっても望ましい変化の一つです。

より多くの人達に、分かりやすい角度から民謡と接する機会が増えれば、

進化の過程もスピード化し、多様化し、結果的にレベルも上がり、そして最終的には、

本物が残っていく事になるでしょう。その為に私は、頑張りたいのです。