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創作バレエで体験したこと

創作バレエで体験したこと

 私は、震災の年から3年間赤穂市に住んでいた時からのご縁で、

広島県三次市在住のバレエ教室主宰、下西鈴枝先生の創作バレエの作品に、

尺八や津軽三味線で何度か賛助伴奏させて頂いた事があります。

今回はその時の体験をお話し致します。

 テレビドラマやお芝居などではよく、歴史上実在した人物を演じる時は、

予めその方の霊を慰め、宗教上に於ける、お参りなり廻向なりをしてから事にあたるというのは、よく聞く話しですが、

それを、まさか自分達がありありと体験するとは、思ってもみませんでした。

先生はある時、卑弥呼をテーマにした創作を思い付かれました。

卑弥呼といえば、呪術によって当時の周辺諸国を治めていた邪馬台国の女王です。

現在ではまだ、かつての邪馬台国が何処にあったのかは定かではありませんが、実在の人物であった事には間違いありません。

先生は、そのテーマが決まってからは図書館に通い、主だった文献に目を通されて、イメージを高めていったようです。

ところが、それに関わる人達に、日を追って不思議な事が起こり始めました。

 ・まず、作曲を担当した張氏は、曲を作っている最中なかなか構想が浮かばず、それどころか発熱が数日続きました。

 ・一方その発熱は、先生の娘さんにも現われ、私までも本番前日、薬を飲んで明日に備えるという状態でした。

 ・本番前、張氏のシンセサイザーのフロッピーディスクが突然作動しなくなりました。

 ・私は本番中、あろう事か3の糸が切れてしまい、大した演奏ができませんでした。

本番が終わってから、何故三味線の音が低音ばかりだったのか? という反省の時に、

各々、今までの体験を話し出して、これらの原因が「ひょっとして」という事になり、始めて明るみになったのでした。

 これは科学的根拠が確定できないので、一概に論ずるのはそれこそ危険ではありますが、現象としては不思議であるし、

今後この様な事を繰り返さない為にも、これは是非アッピールしておくべきだと思って、筆を取りました。

1月のコラムでも関連的な内容を書きましたが、それこそ尊厳ある魂なのですから、

大手のテレビ局ではないからとか、金銭的収入に結び付いていないから等、事の大小に関わらず、

「演じる、奏でる」などに携わる人々は全て、絶対に心掛けなければいけない重大な事だと思います。

 帰宅してから後、私は遅まきながらではありましたが、

自宅にある仏壇にお供え物をし、心ばかりのささやかな祈りを捧げました。

 いずこにおわすかは存ぜねども謹んで王の御霊に対し恐み恐み申す

 この度の無礼衷心より深謝申し上げ奉る何卒怒りを忘れ鎮まり賜え・・・と。