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酔っ払いよ・・・

酔っ払いよ・・・

 今年も花見の季節がやってきました。

寒椿が映える長い冬が去り、梅が咲き、桃が咲き、少しずつ水がぬるんできて、

そしていよいよ、日本人が最も好きな、桜が咲き始めます。

名所といわれる所では、お店が並び出し、野点やお琴の演奏などのイベントが催されたり、

大木の下ではゴザやビニールシートが敷かれ、朝から若い男性がポツンと場所取りに居たりもします。

そして満開の頃になると、休日やお天気の良い日なら昼間から、大抵は堤灯の明りが優雅に映える夜に、

宴たけなわとなります。

 さて、ここで今回のテーマ「酔っ払いよ・・・」です。

この字面を見ればもう、私が何を言いたいか、勘の鋭い方なら、私はあまりお酒は飲まないな位まで、

見抜いておられる事でしょう。はい。全くその通り、ピンポーンであります。

 第一はやはり「迷惑な酔い方は禁止」でしょう。

笑い上戸で楽しいのは誠に結構ですが、泣き、怒りはちょっと困りもの。暴れの類は論外です。

またそういう族に限って、次の日は「覚えていない」といいます。

信じられません。自分の分量は把握すべし。しかしもっとひどいのは、それが単なる言い逃れである場合。そういう人は、

その無様を子供達に見せられるのでしょうか? 言葉の暴力という刑事判断があるなら、是非交番署に出頭させたいものです。

 次に「マナーをわきまえる」事も押さえるべきでしょう。

ゴミの後片付けは義務です。トイレで自分の後始末をするなら、宴会後の片付けも同様なのは言わずもがな。

住宅地と隣接している所は「このシーズンには眉をひそめる」と伺った事があります。

その方々がお掃除をなさるのでしょう。

ゴミで周辺が汚れ、土が汚れ、水が汚れたり、またビニールシートで根の周辺を覆うなどすると、樹木にも必ず影響は出ます。

 そして「迷惑駐車」も即、レッドカード退場です。

夜はまだ肌寒いこの時期に、急激に飲んだアルコールで具合が悪くなったりした場合、

路上駐車が行く手を阻んで救急車が近付けないとしたら、その方にとっては非常に危険です。

 ・・・っとまぁ、思ったままを述べてはきましたが、それより私には、以前から根本的な疑問がありました。

「花見」といいますが、本当に花を見ているのでしょうか?

花より団子とは正に良く言ったもので、即ちそれは「桜の傍の宴会」が正しい表現です。

 私は個人的には、広い有名な名所と呼ばれる所で、人ごみに紛れながら押しかけるそれよりは、

たとえ一本でいいから、静かにたたずむ桜を、黙って見つめているのが好きです。

春の日差しを浴びて、青空と見事なコントラストを見せる桜。また闇夜に浮かぶ桜は、美しくもあり怪しくもあります。

春の暖かみを帯びた風にそよぐ、桜の小枝、はかなく散る花びら。

それらを支える、武骨な中にも優しさが伝わる太い幹。そしてひいては、

それを支え育む母なる大地と、惜しみない恵みを捧げる父なる天空。

長い四季を通じて、たったその一瞬だけを謳歌するために、ただ黙々と立ち、黙々と咲く。

私は、桜をじっと見ていると、粛々とした感謝の念が込み上げてきます・・・

 いやまぁ、私はこんな調子ですから、面白くもないと批評されても別に構いませんが、でもやはり一言。

「酔っ払いよ! もうやめようぜ。せめて俺が同調するんなら、一杯の旨い日本酒があれば充分なんだよ。」